嫌われ者、No.1目指して努力中!

〘 side 遥斗 〙

俺は、いわゆる八方美人だ。

沢山の人に求められる" 僕 "を演じる。

そうしたら、全ての事が上手くいったから。

沢山の人が寄ってきて、

雅に生徒会へ勧誘されて。

No.1に2番目に近いとされる副会長にまで登り詰めることができた。

このまま順調に行けば、雅を押しのいて俺がNo.1にっ…!

──だったはずなのに。

『私は、この学園のNo.1を手にすることをここに宣言しますっ…!』

彼女の存在によって、俺の目的が大きく変化した。

雅が彼女を気に入った。

生徒会にまで勧誘してしまった。

最初は彼女を敵視していたはずの瑠唯も、何故か彼女を気に入ってしまった。

乃蒼は分からないけど、多分彼女を特別視している。

…本当に。

どこまで俺の邪魔をすれば気が済むんだろう。

仮面の奥で俺は、

こいつを嫌っていたんだと思う。

怒りを込めて、本当に。

俺の目的を手にしてしまうような、

──焦りと共に。



それから俺は、如月結音に嫌がらせをした

わざと難しい資料を渡したり、専門用語だらけの資料をまとめさせたり…。

でも彼女は、実力で嫌がらせを乗り越えていく

…正直、その嫌がらせが効かない怒りと共に


少しだけ、不思議な感覚を持っていた





ある日、俺の目的をたまたま聞かれてしまった。

…いつもならこの時間はみんな居ないから、油断していた。

いや…逆にチャンスか。

俺の本性を少しだけ見せれば、こいつは怖気付いて逃げていくと思った。

…なのに

彼女の翡翠色の瞳は、俺を真っ直ぐ映した。

…なんで。

あの日から、俺の本性をいつみんなにバラすか…なんて考えながら、生徒会の仕事を一緒にやった。

多少は俺に気を使ってるみたいだったが、特に変わった事はなかった。

雅達も変わらず俺を信用していた。

…どういう事だ?

なんで…。

…っくそっ…!



…なんで、こんなに悩んでるんだろうな…。