「ま、マインって……『私のもの』って意味じゃないですか!」
「書かないなら、今ここで膝にのせんぞ」
「っ〜〜〜! 書きますぅ!!」
真っ赤になりながら、私は震える手でケチャップボトルを握り、オムライスの上に『MINE♡』と文字を絞り出した。
それを見て、蓮先輩と藍里先輩がお腹を抱えて大爆笑している。
「あははっ! 朔、独占欲丸出しじゃん! じゃあ陽菜ちゃん、僕はこのスペシャル・ピーチティーをお願い! もちろん『魔法』付きでね!」
藍里先輩がウインクを飛ばしてきた。
(ま、魔法……っ! メイド喫茶最大の難関が来ちゃった……!)
私はコホンと咳払いをし、両手でハートの形を作ってドリンクの前に立った。
クラスの女子たちと徹夜で考えた、最高にこっぱずかしい台詞を口にする。
「ご、ご主人様のハートに、きゅんきゅんロックオン! おいしくな〜れ、もえもえ……きゅんっ♡」
言い終わった瞬間、恥ずかしさでその場にしゃがみ込みたくなった。
蓮先輩は「ぶはっ! 陽菜、動きがロボットみたい!」と涙目になって笑い、朔先輩は口元を手で覆ってプイッと横を向いてしまった。
(耳まで真っ赤になっているのが見える!)


