「すっごい似合う! 陽菜ちゃん、正統派メイドって感じ!」
「これでお帰りなさいませって言われたら、他クラスの男子もイチコロだよ!」
「もーっ! みんなからかわないでよぉ……っ」
顔から火が出そうなくらい照れていると、今度は調理室で試作をしていた男子たちが、お盆にプレートを乗せて意気揚々と戻ってきた。
「おーい、メニューの試食会するぞ! 特製『オムライス・愛情たっぷりケチャップアート付き』だ!」
ブルーシートの上にみんなで車座になって座り、スプーンを片手に試食が始まる。
「ん! 卵ふわふわで美味しい!」
「だろ? 卵にマヨネーズを少し混ぜてふんわりさせる裏技を使ったんだぜ」
「えー、すごい! あとさ、メイド喫茶なんだから、お客さんの目の前でケチャップでお絵描きするサービスは絶対入れようよ!」
「いいね! それなら原価0円で付加価値爆上がりじゃん!」
みんなでワイワイとアイデアを出し合っていると、ふと、クラスの男子の一人が少しだけ不安そうな声を出した。
「……でもさ。やっぱり、α組には勝てないのかな」


