「……ん……。もう朝……?」
パチッと目を覚ますと、ふわりとお花のような甘い紅茶の香りが鼻腔をく助けた。
体を起こそうとすると、ベッドの脇に置かれた一人掛けの椅子に、すでに完璧に制服を着こなした朔先輩が腰掛けていた。
サイドワゴンには湯気が立つティーカップと、焼き立てのクロワッサンが並んでいる。
「おはよう、陽菜。……よし、ぴったり六時半だな」
「せ、先輩!? なんで私の部屋に……!?」
慌てて掛け布団を胸元まで引き上げる私に、朔先輩はふっと意地悪く微笑むと、ベッドの端に腰掛けた。
「言っただろ。今日から一か月、俺がお前の『専属お世話係』だって。ほら、手を出せ。顔拭いてやる」
スッと差し出されたのは、温かいおしぼり。
優しく私の頬や目元を拭ってくれる大きな手。
触れ合う肌が熱くて、一気に目が冴え渡る。
「じ、自分でできますっ! みんなの朝食の準備しないと――」
「あいつらには適当に食わせておけばいい。俺がやりたいからやってんだ。……ほら、大人しくしろ。髪、解いてやるから背中向けろ」
抗議する間もなく、ベッドの上に座らされ、後ろから朔先輩の細い指先が私の髪に触れる。
丁寧にブラシで髪をとかし、手慣れた手つきで可愛いサイドアップに結い上げてくれた。
「……できた。……よし、可愛くなってる」
鏡を見せられると、藍里先輩に教わった通りのヘアスタイルが完璧に再現されていた。
耳元で「……毎朝、俺がセットしてやる」なんて低く囁かれて、私の心臓は朝から限界突破だ。
パチッと目を覚ますと、ふわりとお花のような甘い紅茶の香りが鼻腔をく助けた。
体を起こそうとすると、ベッドの脇に置かれた一人掛けの椅子に、すでに完璧に制服を着こなした朔先輩が腰掛けていた。
サイドワゴンには湯気が立つティーカップと、焼き立てのクロワッサンが並んでいる。
「おはよう、陽菜。……よし、ぴったり六時半だな」
「せ、先輩!? なんで私の部屋に……!?」
慌てて掛け布団を胸元まで引き上げる私に、朔先輩はふっと意地悪く微笑むと、ベッドの端に腰掛けた。
「言っただろ。今日から一か月、俺がお前の『専属お世話係』だって。ほら、手を出せ。顔拭いてやる」
スッと差し出されたのは、温かいおしぼり。
優しく私の頬や目元を拭ってくれる大きな手。
触れ合う肌が熱くて、一気に目が冴え渡る。
「じ、自分でできますっ! みんなの朝食の準備しないと――」
「あいつらには適当に食わせておけばいい。俺がやりたいからやってんだ。……ほら、大人しくしろ。髪、解いてやるから背中向けろ」
抗議する間もなく、ベッドの上に座らされ、後ろから朔先輩の細い指先が私の髪に触れる。
丁寧にブラシで髪をとかし、手慣れた手つきで可愛いサイドアップに結い上げてくれた。
「……できた。……よし、可愛くなってる」
鏡を見せられると、藍里先輩に教わった通りのヘアスタイルが完璧に再現されていた。
耳元で「……毎朝、俺がセットしてやる」なんて低く囁かれて、私の心臓は朝から限界突破だ。


