ロイヤル棟のリビングに戻ると、そこにはすでに信じられない光景が広げていた。
ローテーブルの上に飾られていたのは、私が以前「食べてみたいな」とポロッと呟いていた、超高級ホテルのプレミアム苺タルト!
そして、可愛らしいリボンがかけられた箱。
「わぁぁ……っ! これ、あの予約一年待ちの苺タルトですか……!?」
藍里先輩が私の隣にちょこんと座り、箱の中から取り出したものを私の髪に優しく飾ってくれた。
キラリと光ったのは、小さなダイヤモンドみたいな石が散りばめられた、ピンクゴールドの苺モチーフのヘアピン。
「陽菜ちゃんの努力が実ったお祝い! ずっと頑張ってたもんね、はい、僕からのプレゼント♡」
「えっ、あ、藍里先輩……! こんな高級なもの、頂けません……っ!」
「ダメ! 陽菜ちゃんのために選んだんだから、受け取って?」
天使のような笑顔で耳元に顔を近づけられ、ドキッと胸が跳ね上がる。
すると、反対側から蓮先輩が私の手首をキュッと掴んだ。
「藍里だけずるいっつーの。俺からのご褒美は、コレ」
そう言って蓮先輩が私の手首に巻きつけてくれたのは、華奢なシルバーのブレスレット。
「これ、俺がデザインした特注品。……お前がピンチの時、いつでも俺が駆けつけてやる。俺の『特別』の証だからな」
手首に残る熱と、蓮先輩の情熱的な瞳。
「れ、蓮先輩まで……っ」と顔を赤くしていると――。
「……お前ら、調子に乗るな」
ぐいっと強い力で腕を引かれ、私はそのまま朔先輩の膝へと抱え上げられた。
「えええ!?」


