「…………っ!」
先輩の目が、見開かれた。
そこからは、怒涛の勢いだった。
学校での優雅な食事風景なんてどこへやら、朔先輩は、一心不乱にチャーハンを口に運んでいく。
「おいしい……。何これ、めちゃくちゃうまい」
「よ、よかったです。お口に合いました?」
「うん。俺、惣菜とか、出来合いの味が無理で……。こういう、ちゃんとした温かいご飯、久しぶりに食べた」
一気に完食した先輩は、ふぅ、と満足そうに息を吐くと、スプーンを置いて私をじっと見つめた。
その目は、先ほどまでの眠そうなものとは違い、どこか熱を帯びている。
「お前、明日からもこれ作れよ。んで、俺の専属になってよ」
「えっ、あ、私は今日からここのお世話係として――」
その時。
ガチャ、と玄関のドアが開く音が響いた。



