☆SSSクラスのわがまま王子様☆超エリート男子たちの専属お世話係になりました☆



ロイヤル棟のドアが閉まり、外の冷たい雨の音が遮断された。
結局、私は朔先輩にお姫様抱っこされたまま、校舎の裏手にある寮まで戻ってきちゃった。

雨降ってて、傘を一応さしていたとはいえ……絶対、誰かに見られてる。

私、明日から、どうやって生きていけば……。

リビングに入ると、いつもなら賑やかなはずの空間が静まり返っていた。
テーブルの上には、殴り書きのメモが二つ残されていた。

『神楽木本社の役員会に呼び出された。遅くなる。朔、陽菜を頼んだぞ』

『ごめーん。僕も父さんの会社のサーバーが落ちちゃって、これから駆り出されるところー』

(そっか……今日は2人ともいなかったんだ……)

「陽菜。お前は早く風呂入ってこい。体、氷みたいに冷えてるぞ」

朔先輩は私を優しくソファに下ろすと、すぐに浴室へ向かってお湯を沸かし、自分の部屋から着替えを持ってきてくれた。

「これ、俺のだけど。パジャマ、貸してやるから」

差し出されたのは、あの深夜に先輩が着ていたのと同じ、大人っぽい黒いシルクのパジャマ。
お風呂に浸かって芯まで温まった後、先輩のパジャマに袖を通すと、ぶかぶかで袖から手がすっぽり隠れてしまう。

それに。
ふわりと鼻腔をくすぐる、朔先輩の匂いがして。
先輩の匂いに全身を包まれているような感覚に、お風呂上がりとは違う熱が、顔にカッと集まっていく。