☆SSSクラスのわがまま王子様☆超エリート男子たちの専属お世話係になりました☆


大財閥の跡継ぎとして、幼い頃から一瞬の油断も、弱音を吐くことも許されずに育ってきた朔先輩。
風邪をひいて熱を出しても、きっと「完璧であれ」と育てられ、甘えることすらできなかったのかもしれない。

(……朔先輩も、ずっと一人で戦ってきたのかも)

冷たい仮面の下に隠されていた、気が遠くなるほどの孤独。
そう思うと、なんだか胸が締め付けられるように愛おしくなって、私は空いている方の手で、先輩の黒髪を優しく撫でた。

「……大丈夫ですよ、先輩。私はどこにも行きません」

「どこにも……?」

「はい。お粥を作ったら、ずっとここにいます。だから、待っててくださいね」

私の言葉に、先輩はしばらくじっと私を見つめていたが、やがて安心したように小さく息を吐き、ゆっくりと手を緩めてくれた。

「……早く戻ってこい。待ってるから」

熱っぽく甘い声に見送られながら、私は波打つ鼓動を抑えて、急いでキッチンへと向かった。

卵とネギを入れた、優しくて温かいお粥。
それをトレイに乗せて部屋に戻ると、朔先輩は律儀に上体を起こして待っていた。

「はい、お粥です。フーフーして食べられますか?」

「手が上がらない。……陽菜、食べさせて」