☆SSSクラスのわがまま王子様☆超エリート男子たちの専属お世話係になりました☆


リビングのドアの隙間から、細いオレンジ色の光が漏れていた。
静まり返った空間に、低く、冷ややかな声が鼓膜を震わせる。

「……あぁ、神楽木(かぐらぎ)の件はそれで進めて問題ない。それから来週の役員会議の資料、明日までに俺のメールに送っておけよ」

(朔先輩……?)

そっと覗き込むと、そこには昼間のヨレヨレジャージ姿ではなく、黒いシルクのパジャマを羽織り、ソファでスマホを耳に当てている朔先輩がいた。
片手で前髪をかき上げながら、書類を見つめるその瞳は、学校での生徒会長のものとも、チャーハンをがっついていた姿とも違う。
まるで、大財閥のトップに君臨する冷酷な支配者のような、ぞっとするほど大人びた、人を寄せ付けない光を放っていた。

「……あぁ。親父は適当に泳がせておけばいい。じゃあな」

短い電子音がして、通話が切れる。
先輩は深くソファに背を預け、ふぅ、と重いため息をついた。

その横顔は、深夜の闇に溶けてしまいそうなくらい、どこか寂しげで、だけど美しくて。
私は息を吸うのも忘れて、その場に釘付けになってしまった。

その時、うっかりすぎる私の足が、床をこする音を立ててしまう。

「……誰だ」