☆SSSクラスのわがまま王子様☆超エリート男子たちの専属お世話係になりました☆


朔先輩が、空を切った手をポケットに突っ込みながら、有無を言わさない絶対君主のドヤ顔で言い放った。

「陽菜は俺の『専属』なんだから、プロムのパートナーも俺に決まってる。……おい陽菜、当日のドレスは俺が見立ててやるから覚悟しとけよ」

いつもなら「勝手に決めないでください!」と笑って言い返せるのに。
今の私には、先輩のそのまっすぐな好意が、ひどく痛かった。

(私が朔先輩の隣に立ったら……お兄ちゃんの就職も、先輩の将来も、全部ダメになっちゃうんだ……)

「……陽菜? おい、聞いてんのか?」

「え……? あ、ごめんなさい、なんの話でしたっけ」

私は俯いたまま、無理やり口角を引き上げた。

「皆さんお腹すきましたよね、私、夕飯の準備しちゃいます」

「……は? おい、ちょっと待てよ陽菜!」

朔先輩がキッチンへ追いかけてこようとした、その時。
リビングで蓮先輩のスマホがけたたましく鳴り響いた。

「うわっ、ごめん朔! 明日のプロムの機材トラブルだって。生徒会役員、至急講堂に集合だってさ!」

「チッ……。おい陽菜、すぐ戻るからな。飯作って待ってろよ!」

バタバタと慌ただしく、三人が出かけていく足音と、ドアの閉まる音が響く。
しん、と静まり返ったロイヤル棟。

……今しかない。