SSSクラスの落ちこぼれ 〜超エリート男子たちの専属お世話係になりました〜

「森下陽菜さん。このままだと、君の特待生資格は剥奪になります」

重々しく告げられた声に、私は頭を分厚い辞書でがつーーんと殴られたような衝撃を受けていた。

ここは、超名門聖ステラ学園の理事長室。
目の前に座る理事長さんは、冷徹な目で私をじとっと見つめている。

「そ、そんな……! 私は今期も学年トップの成績を維持していますし、素行にも問題はないはずです!」

思わず、鼻までずりさがってきた分厚い黒縁メガネを、クイッと押し上げる。

聖ステラ学園。
そこは、日本を動かす大財閥の御曹司や、世界的なセレブの子息しか通うことのできない、本物の「エリート学園」。
ごくごく普通のサラリーマン家庭に育った私がここに入学できたのは、学費が全額免除される『特別特待生』の枠を勝ち取ったからだ。

もし、ここを追い出されたら……私の大学進学の夢も、家族の家計も、すべて崩壊する。

「もちろん成績は申し分ない。だがね、我が校の『特待生』の条件には、学園への多大な貢献(・・・・・)という項目もあるんだ」

「貢献、ですか……?」

「貢献手段はいかなるものでも構わない。例えば多額の寄付金とか」

理事長さんはそこで言葉を切って、鼻でふふっと笑う。