(萌音は私だけのものなのに……!)

そんな胸に浮かんだ独占欲をぶつけるように、私は萌音の唇にキスを落とした。何度もキスを落とすと、萌音の目がゆっくりと開いていく。

「……童話の王子様?」

萌音は楽しげに笑う。私は萌音の頰を撫で、微笑んだ。

「おはよう。お姫様」



朝ご飯を食べ、顔を洗い、歯磨きを済ませる。次にするのはメイクだ。私がメイク道具をメイクボックスから取り出していると、萌音がやって来る。

「ねぇ、今日は音良(ねら)にメイクしてもらいたいな〜」

「私に?私、メイク萌音ほど上手じゃないけど」

「お願い!こういうの憧れだったんだよね〜」

萌音は椅子に座り、「早く早く」と目を閉じる。私は緊張と喜びを覚えながら、萌音の前髪をピンで横にずらす。華やかな顔立ちがはっきりと見えた。

「……お人形みたい」

萌音の見た目は、小さい頃に憧れたドールハウスのお人形そのものだ。萌音が目を開け、私の両頬を包む。