向日葵は彩る君に恋をした

「なんか難しいな」

「細かいピースのにしたからだよ」

そう言うと、

「その方が長く楽しめる」

「それもそっか」

二人で黙々とピースをはめていく。静かで、心地よい時間。

「あ、あとひとつ」

「じゃあ、どうぞ」

そう言ってピースを渡すと──

「なんでだよ。
一緒に」

伊織くんが私の手を取って、そっと最後のピースをはめ込む。
触れた手が、少し熱い。

「できた」

「ああ」

完成したのは──ペンギンがヨチヨチ歩いているパズル。

「可愛いね」

思わず笑う。

「俺、ペンギン好きなんだよね」

「知らなかった」

そう言うと、伊織くんは軽く笑った。

「よし、イェーイ」

「え?」

ハイタッチを求めてくる。

「……いえい」

照れながら手を合わせると、ぎゅっと手を繋がれた。

「え、っと」

「手ちっさいな。ちょっと手荒れしてんな」

「え、あ。そ、そう?」

「やっぱり、花の手入れは水仕事だもんな」

「そうだね…まあ、今の時期はいいけど。冬は特にね」

そう言って笑うと。

「保湿クリーム持ってくる。待ってて」

「え!?いいよ!」

「すぐだから」

そう言って戻ってくると、缶からクリームを取り、私の手に優しく塗り広げた。

「あの」

「もう少し…」

真剣に塗り広げる伊織くん。もう恥ずかしすぎるんだけど。

「いや、自分で…」

「あ、悪い」

スッと手が離れる。少し名残惜しい気がしてしまう。これ、無意識なのかな。だとしたら──心臓に悪すぎる。