向日葵は彩る君に恋をした

お風呂上がりに、買ってきたジグソーパズルを広げる。

「てっきり花の絵柄にすると思った」

そう言うと、

「ずっと花のこと考えてたら頭おかしくなるわ」

伊織くんはそう言って、隣に腰掛ける。シャンプーの香りがふわっと鼻をくすぐった。

「なあ」

「なに?」

すん、と首元に顔を寄せられる。

「ちょっ……ほんと、なに!?」

「なんの匂いそれ」

「え、これ?」

「うん。同じシャンプーなのに違う匂いがする」

「あー、これヘアオイル。ラベンダーの香り」

「へぇー、それ好きだわ」

しれっと言いながら、パズルのピースを手に取る。
好きとか、簡単に言うんだから。あー、もう。まずい。これ、完全に好きなんだけど。どうしよう、どうしよう。
でも──とりあえず大会が終わるまでは、そっとしまっておかなきゃ。私情をはさむわけにはいかない。彼の未来がかかっているのだから。