向日葵は彩る君に恋をした

「とりあえず、臭すぎ。
保健室で着替える。ついてこい」

「う、うん」

歩き出した伊織くんを追う。保健室でジャージに着替えたあと──

「よし、さっきの俺のクラスのやつだろ。行くぞ」

「え、え!?」

手を引かれ、特進クラスの棟へ向かう。周囲がざわつき、視線が刺さる。空気が一気に張りつめる。そして──

「この写真撮ったの誰?」

教室がざわめく。誰も答えない。

「……まあ、そうだよね」

伊織くん一歩前に出て、淡々と告げる。

「彼女は日向葵さん。
うちがご贔屓にしてる花屋のバイトさんで、
うちのガーデンの管理を頼んでる」

静まり返る教室。

「だからさ。
彼女に嫌がらせをするってことは──
九条家の仕事の邪魔をするってことだ」

その言葉に、嫌がらせをしていた女生徒の顔がみるみる青ざめていく。