向日葵は彩る君に恋をした

「なんで、葵のせいなわけ?」

伊織くんが不機嫌そうに顔をしかめる。

「だって、あれ私を狙ったやつだから」

「違うだろ。こんなガキみたいなことするやつが悪いだろ。
なんでこんなことになってる……って、俺か」

そう言って、スッと真面目な顔になる。否定せず黙っていると──

「自分がここまでモテるとは、罪深いな」

……何言ってるんだ、こいつ。

「あ、マリーゴールド咲いてる」

私は花壇に咲いているオレンジ色のマリーゴルドを見つめて腰を下ろす。

「わかりやすく話逸らすなよ。ってかだるっ」

そう言いながら、私の隣に腰を下ろした伊織くん。

「でも、良かった。マリーゴールドにかからなくて」

「俺にはかかったけどな」

「それはごめんって……」

思わずしゅんとする私に、伊織くんは濡れた前髪を指で払って、ため息をひとつ。

「……まあ、葵と花が無事ならいいけど」

その言い方が、なんだか少し照れくさくてちょっと嬉しい。そして私はぽつりと言葉をおとす。

「でも多分、一緒に住んでることもばれたかも」

「なんで?」

「写真撮られてた」

「見して」

そう言われて、証拠として保管していた写真を見せる。

「あー、これね。
こんなんいくらでもなるだろ」

そう言って頭をかく。