向日葵は彩る君に恋をした

「それにしても、一人でお昼とか友達いないの?」

「いや、そういうわけでは。
彼氏と食べてるから邪魔しちゃ悪いじゃん」

「へぇー、彼氏彼女ねー……あほらし」

「え、そんな感じなの?」

「いや、だって。ほんとどうでもいい」

「いやいや、伊織くんモテるでしょ」

そう言った瞬間──

「九条くーん!」

「かっこいい〜!」

可愛らしい女子生徒がひらひらと手を振る。

「ありがとう」

爽やかに手を振り返す伊織くん。その横顔は、まるで雑誌のモデルみたいに整っていて、“学校の九条伊織”として完璧に仕上がっていた。

「なんだ……その顔は」

女子生徒に向けて笑顔を見せながら、こちらにはぼそっと低い声で言う。

「いや、切り替えすごって」

この爽やか穏やかスマイルに、私も騙されたんだよな。ほんと。家では冷めてるくせに、学校ではこんなに爽やかで、人当たりよくて、女子に人気で。……ギャップがすごすぎる。