向日葵は彩る君に恋をした

お昼休憩になり、千夏の彼氏が顔を出す。坊主頭の、いかにも野球部らしい大輝だ。

「千夏」

「あ、大輝!」

「昼たべよーぜ」

「うん、いいよ。
あ、葵もどう?」

「いや私は大丈夫!」

カップルの仲を邪魔するわけにはいかない。
私は人気の少ないベンチに座り、お弁当を食べ終える。それからパックのジュースを飲みながらミニテストを見つめる。
すると──

「……ひどい点だな」

「んん!!」

顔を上げると、私の答案を覗き込む 伊織くんがいた。

「な、なんで?」

「なんでって、俺ここの生徒。
特進クラスの」

紺のブレザー。かなりいい。めちゃくちゃ似合ってる。
……じゃない。ここの学校には特進クラスがあって、優秀な人しか入れない。校舎も別棟で、作りも綺麗で、普通は顔を合わせることなんてない。

「なんで……ここに」

「あー、先生に用があって。
あと弁当ありがとう。美味しかったわ。
ああいう男子高校生みたいな弁当好きだ」

そう言って伊織くんは、私の隣に座る。男子高校生みたいなって、唐揚げと卵焼きとピーマンの炒め物でバランスよかったと思うんだけど。

「なら良かった」