向日葵は彩る君に恋をした

部屋に入れてもらって、靴を揃える。

「ほら、顔洗ってきてください」

「わかった……」

伊織くんは眠そうな声で洗面台へ向かった。さて、私はとりあえず片付けるか。ゴミ袋を持って、床に散らばったものを回収していく。それにしても──カップ麺のゴミばっかり。身支度を整えた伊織くんが戻ってきたところで、私は思わず聞いた。

「あの、ご飯ちゃんと食べてます?」

「あー……インスタント?」

「身体に悪いですよ」

「いや、実家にいたときは魚とか漬物ばっかりで物足りなくて。
もっとジャンキーな物が食べたい」

「……とりあえず朝ご飯じゃなくて、昼ごはん作りますか」

「葵……料理できんの?」

そう言って近くに寄ってくる。

「簡単な物なら。冷蔵庫見ていいですか?」

「ああ」

冷蔵庫を開けた瞬間──

「……色々あるじゃないですか!!」

食材がぎっしり詰まっていた。

「あー、黒井が母親から頼まれたものを詰めたらしい」

大事にされてるな…。というか、追い出したくせに過保護だな。

「ここに来たのっていつからですか?」

「一週間前」

「何か使いました?」

「……プリンは食べたな」

……だめだ。生活能力レベルが低い。