ガーデンの奥には温室があった。扉を開けた瞬間、ふわっと湿った空気と、花の香りが広がる。どの花もきれいに手入れされていて、雑草ひとつ生えていない。
「すごい……よく手入れされてますね」
私が感嘆すると、九条さんは肩をすくめた。
「ああ。でも、ここに俺が住むなら管理者はこないとか親父が抜かしてた」
「……へぇ」
なかなかだな。追い出した息子に、こんな場所を与えるなんて甘々すぎる。高校生でこの環境は、さすがにお金持ちのスケールが違う。
しゃがんで花を見つめる。……土、乾いてる。
「花に水はあげました?」
「今日はまだだな。バタバタしてて」
「じゃあ、お水あげましょう」
ジョウロに水を入れ、そっと土に含ませるように水をあげる。
それから、目についた雑草を抜き、バラの周りの枯れた花や花びらを取り除き、葉の裏をめくって害虫がいないかチェックする。一通り見て回ると、温室の空気が少しだけ整った気がした。
九条さんはその様子を、黙って見ていた。
「すごい……よく手入れされてますね」
私が感嘆すると、九条さんは肩をすくめた。
「ああ。でも、ここに俺が住むなら管理者はこないとか親父が抜かしてた」
「……へぇ」
なかなかだな。追い出した息子に、こんな場所を与えるなんて甘々すぎる。高校生でこの環境は、さすがにお金持ちのスケールが違う。
しゃがんで花を見つめる。……土、乾いてる。
「花に水はあげました?」
「今日はまだだな。バタバタしてて」
「じゃあ、お水あげましょう」
ジョウロに水を入れ、そっと土に含ませるように水をあげる。
それから、目についた雑草を抜き、バラの周りの枯れた花や花びらを取り除き、葉の裏をめくって害虫がいないかチェックする。一通り見て回ると、温室の空気が少しだけ整った気がした。
九条さんはその様子を、黙って見ていた。



