向日葵は彩る君に恋をした

「それより今日は薬師丸さんのとこだろ? 展覧会の手伝い」

「うん、伊織くんは?」

だからなんで知ってるんだろう。言った覚えないんだけどな。

「雑誌のインタビューと、お偉いさんの食事会場の装飾」

「そっか」

「またあとでな」

唇にキスが落ちる。

「うん、また」

私の首元では向日葵のネックレスが揺れ、伊織くんの耳には月桂樹のピアスが光る。
これから先、きっと壁にぶつかって迷う日もあるかもしれない。それでも、隣には彼がいる。花に触れるみたいに、それ以上に優しく私に触れる人。
こんなにも大好きな人と、この先も並んで歩けるように支え合っていけるように。今日も私は前を向く。
向日葵のように、太陽に負けないように。
私の世界を“彩る君”にずっと恋をする。


『向日葵は彩る君に恋をした 完』