向日葵は彩る君に恋をした

「で、でもさ。む、ムードとかは?」

「それ、必要?」

「必要でしょ!?
だ、だって、はじめてだし」

「大丈夫大丈夫、俺も初めて」

「あ、そうなんだ」

「だから——」

伊織くんは、ふっと真剣な顔でこちらを見る。

「勉強した」

「は?」

「ちゃんと、予習はした」

「いやいやいや」

「逆に何が不満なわけ?」

少し不機嫌そうに、じっとこちらを見てくる。

「いや、不満ではなくて……心の準備というものが」

「俺……もう限界」

ぽつりと落ちたその言葉に、思わず息が止まる。

「だって、葵がどんどん綺麗になっていくんだもん。おまけに年上の男の華道家とも関わりあるし…取られたくねぇー」

そう言って、じとっとした目でこちらを見つめてくる。…なんか可愛い。いや、そうじゃなくて——