向日葵は彩る君に恋をした

月日が流れ、私たちは高校三年生になった。そして伊織くんとの恋が始まった季節が来た。伊織くんとの関係は変わらず仲良くやっている。……だが、甘々はさらに増している。

「葵ー」

「重い」

朝から頭を乗せてくる。さらにバックハグまでしてくる。

「そういえばさ、真斗さんと仲直りしたの?」

「あー、してねぇ」

「してないんだ」

「でも人前では“父上”って呼んでるよね」

てっきり仲直りしたのかと思いきや、まだ喧嘩中らしい。

「人前はなー。穏やかな美青年目指してる」

「私もそっちの顔に騙されたからな」

初めて会った時の伊織くんを思い出す。すると──じーっと私を見つめてくる。

「なに?」

「葵が言う、表キラキラ王子スマイルのがいい?」

「あー……たまには?」

そう言うと、

「わかった。今日はそれで過ごすよ。
葵」

ふわりと微笑まれた瞬間、胸がぎゅんとなる。破壊力がある。ほんとに。

「あの、伊織くん……」

「なーに?」

小首を傾げる。

「めっちゃいい」

そう言うと、

「はは。じゃあ今日はこれで葵を翻弄しようかな」

ふわっと笑うその顔が、本当に“王子様”みたいで──心臓が忙しい。