向日葵は彩る君に恋をした

それから、弓弦くんとは少しずつ打ち解けてきた。ただ――彼は伊織くんがいけた花を、そっくりそのまま再現するようになっていた。
これは……努力の方向性が違う気がする。止めるべきなのか。でも本人は真剣だし。
そんな中、弓弦くんの作品も飾られるということで、展覧会に伊織くんと一緒にやってきた。そして、弓弦くんの作品の前で伊織くんがぴたりと足を止める。

すると――

「伊織くん、お久しぶりです。どうですか、僕の作品。
葵さんに処理してもらった花です」

自信に満ちた顔で、弓弦くんが伊織くんを見る。伊織くんは、作品を一瞥しただけで――

「つまらない」

その一言。

「え?」

弓弦くんが固まる。

「葵の処理した花を使ってこの程度なら……プロは諦めた方がいい」

「ちょ、い、伊織くん!?」

「この花には、お前がない。
ただ真似しただけ」

その言葉に、弓弦くんは完全に固まった。――それ、伊織くんも真斗さんに言われてた言葉だ。と、私は苦笑する。次の瞬間、弓弦くんは唇をぎゅっと噛みしめて、そのまま走り去っていった。