向日葵は彩る君に恋をした

なんか、この二人……似てるな。そう思っていると薬師丸さんがこちらに向く。

「葵さん、そういうことですから、これからよろしくお願いします。
私の連絡先です」

「ありがとうございます」

薬師丸さんは慣れているのか、私に丁寧に挨拶を交わすと、静かにその場を後にした。残された二人は──まだ睨み合っている。

「もういい。葵、帰るぞ」

「え! う、うん。
お世話になりました。
今後ともよろしくお願いします」

「うん、よろしく。
さっさとうちの娘になっても構わないからね」

その言葉に、思わず固まる。

「うぇ!?」

「ジジィ、いい加減にしろ。
葵、いこ」

「あ、うん」

私は慌てて頭を下げ、九条家を後にした。廊下に出た瞬間、さっきの“娘になっても構わない”が頭の中でグルグルして、顔が熱くなる。伊織くんはというと─まだちょっと怒ってる顔で、でも私の手を離さない。