去年の私だったら。
湊くんと一緒に行きたい場所なんて、口にできなかったかもしれない。
でも今は。
これから先のことを。
二人で話せる。
それが、すごく嬉しかった。
「そうだ。」
湊くんがふと思い出したように言う。
「次の記念日。」
「うん?」
「俺にデート考えさせて。」
「え?」
思わず足を止める。
「……ほんとに?」
「うん。」
「湊くんが?」
「俺が。」
「デート……考えてくれるの?」
「そんなに驚く?」
「だって……。」
嬉しくて。
どうしていいか分からなくなる。
「え、嬉しい。」
思わず笑ってしまう。
「楽しみ!」
その言葉を聞いて。
湊くんも、少し嬉しそうに笑った。
「まだ秘密だけど。」
「えー!」
「期待しすぎないで。」
「無理!」
「ふっ。」
湊くんが小さく笑う。
「じゃあ、期待してて。」
「うん!」

