春のその先で、君と。




学校へ行くと、いつものようにりのんが声をかけてくれた。



「湊くん、おはよう」



「おはよう、りのん」



「それと……」



りのんが少し照れたように笑う。



「お誕生日おめでとう」



「……ありがとう」



直接言ってくれるのが、なんだか嬉しかった。



「メッセージ送ろうかなって思ったんだけど、直接言いたくて」



「そっか」



「喜んでくれた?」



「うん。すごく嬉しい」



そう答えながらも、頭の片隅には昨日届いた母さんからのメッセージが残っていた。



『母さんはいつでも待ってるよ』



まだ、返せていない。


返さなきゃ。


そう思うほど、焦る。