転生令嬢は謎の騎士に溺愛されています!?~地味スキルと言われましたが【待機】と【接続】で料理も魔法も思いのまま? 辺境から幸せになります!~

 レオンさんのマントに山ほどの財宝を包んで担いでもらい、無事に港町ルナポルトへと帰還した私たちは、すぐさま魔力灯台の修復に取り掛かった。

(今思うと、王子様に荷物持ちをさせて本当に申し訳ない……)

「お待たせしました! 破片、ばっちり回収してきましたよ!」

 私が崖下で拾い集めた破片を差し出すと、港の責任者や職人たちは「おおっ!」と歓声を上げる。

「それでは、さっそく直しますね。皆さん、少し下がっていてください」

 私は巨大な灯台の台座に歩み寄り、ひんやりとした石組みにそっと手を触れた。
 難しい魔法陣の構築も、複雑な魔力操作も私にはわからない。
 やるべきことは、ただ一つだけだ。

「――【接続(コネクト)】」

 その言葉と共に、私の手から淡い光が放たれた。
 地面に集められていた無数の破片と、山から持ち帰った中心の欠片が、まるで意志を持っているかのようにふわりと宙に浮き上がる。
 それらは空中でピタリ、ピタリと音を立ててパズルのように組み合わさり、一瞬にして元の巨大で美しい反射鏡へと姿を戻した。

 ヒビ一つない、完全な新品同様の姿に。

「なっ……!?」

「ま、魔法陣の再構築も、魔力石の調整もなしに……!?」

 現地の職人たちが、目玉が飛び出そうなほど驚いてへたり込んでいる。

「いえ、私は魔法の専門的な知識は全くないので、純粋にそれぞれの部品を元の場所にくっつけただけなんです。これで夜も船が出せるようになりますね!」

 私がぽんと手を叩いて振り返ると、職人たちと港の責任者は「奇跡だ……」「女神様が降臨なされた……!」と、なぜか私に向かって深く拝み始めてしまった。

 あはは……。
 また悪目立ちする事やっちゃったかな……。
 でもまあ、一応、お仕事だし。