真面目だけが取り柄の聖女候補ですが、今日から頑張るのをやめます!

「疲れた…」

1日の予定、午前中はガーディオの講義、昼食は王族との会食、午後は現聖女であるユリーフィア様の実技指導、夕方から神官たちとお祈りをこなし、夕食を済ませてやっと部屋で1人になった私は、ベッドに突っ伏した。

いつもなら、今日の復讐と明日の予習を始める時間。
毎日深夜2時まで頑張って、次の日に備えていた。
でも、今日はダメ。全然やる気が出ない。
というか、頑張る意味がわからなくなっちゃった…。

ミルティーヌは聖女としての力は私より強く、潜在的な能力は現聖女を上回ると言われている。
一方、私の力は歴代並み。可も不可もないといったところ。
だからこそ、日々努力して、聖女の力を使いこなすためにずっと頑張ってきた。
お忙しいユリーフィア様やガーディオの手を煩わせないよう、わからないことがあっても、可能な限り自己解決してきた。
ルーテル教代表として、今までの恩義を返すためにも、なんとしても聖女にならなければと努力を惜しまなかった。

だけど、たった1回居眠りしちゃっただけで、あんなに冷たくされるのか…。

正直、今日の出来事はすごくショックだった。
寝てしまった自分にも、ガーディオの冷たい態度にも。
ついでに、王族との会食でも、王太子のラフィール様は明らかにミルティーヌ贔屓だった。
彼女にばかり頻繁に語り掛け、私の方は見向きもしない。あまりに露骨で笑っちゃうくらい。
これは今日に限った話じゃないけど…。
きっと、好みのタイプなんだろうね。
ミルティーヌと一緒に王族に挨拶をしたその日から、ラフィール様はずっとミルティーヌ贔屓だ。
歴代の聖女と王族との結婚は珍しくない。
ラフィール様はミルティーヌを聖女候補としてだけではなく、花嫁候補としても見ているんだろう。

さらに、現聖女のユリーフィア様もセルティア教出身で、ミルティーヌの子ども時代を知っているためか、2人の関係はとても親しげだ。
もちろん、2人は私をのけ者になどしないんだけど、私が知らない話をすることもあり、なんとなく疎外感はずっと感じていた。