約束は、千年の時を超えて

私は、なんとか伊予国にたどり着いた。

そこには小さな村があったが、
貧しく、私は厄介者扱いされた。

それでも、なんとか必死に生きようとした。

たとえ離れていても、私を信じてくれた、
家族がいる。

彼らのためにも、死ぬわけにはいかない。

そんなある日のことだった。

私は信じられない光景を目にした。

「……かる?」

そこには、会いたくてたまらなかった、
愛する人の姿があった。

しかし、その姿は私が知っている、
美しく着飾った姿ではなかった。

衣は破れ、足からは大量の血が流れている。

「……兄上様」

そう言うと、かるはその場に崩れ落ちた。

「かる!」

私は駆け寄り、その細い体を抱き止めた。

「しっかりしろ、かる!」

かるはうっすらと目を開き、
安心したように微笑んだ。

「……やっと、お会いできました」

その言葉を最後に、かるは静かに意識を失った。