ルーチェに恋をして



「……それがどういう状況だ?!」

仮眠から目が覚めると自分の隣で文乃がすーすーと寝息を立てながら気持ちよさそうに寝ていた。
しかもそんな彼女を僕は

「だ、だ、抱きしめ……」

わなわなと体が震えて全身が熱く赤くなるのを感じる。
自分のしてしまったことに耐えきれず、でも無意識だから仕方ないだろという往生際の悪い言い訳にやってしまった後悔とで頭の中はぐちゃぐちゃだった。
 
無防備すぎる文乃の姿が目に入り、見つめてしまう。
「ん……」と、寝言と同時に足を反対に動かす彼女のスカートが太ももの方へ下がり落ち、見てはいけない彼女の下——

 
 ——ガバッ!!!


紡はすごい勢いで文乃に布団をかける。
言葉も出ず、自身の顔を押さえながらベッドを降りて息を整えた。

眼鏡をかけていなくてよかった。
もしかけていたら……。

想像するだけで頭から湯気が出てしまいそうだ。

「僕だって思春期の男なんだぞ……!」

いや、文乃がいるのにベッドで仮眠をとった自分が悪いのだ。
わかっているのに。

こうでも言ってないと理性がどうにかなりそうだった。