*
「名前、文乃ちゃんって言うんだね!出会えて嬉しいな〜!」
なぜか文乃と奏多、謎の先輩の三人で談話室にいた。
頭の中がぐるぐるに回りながらもそうなってしまった経路を思い出すため頭を働かす。
あれ、なんでだっけ……確か先輩がもっと話したいからって私を談話室に誘ってくれて……奏多が対抗するみたいに反対の私の手を握って……。
だからって談話室の二人掛けソファーに三人で座る必要性が……?
二人用のソファーは大きめではあるものの、三人座るとそれなりに近い。
それなりにというか、間隔もない真横だ。
しかも、何故かこの二人は自分の左右の手をそれぞれ握ったまま離さない。
広い談話室でソファーも他にあるのに、そんな場所で一つのソファーに横並び一列だから会話を誰としてるの状態なんですが?!
目の前に三人掛けソファーもあるのになんで狭い方に座っているのか。
側から見たら奇妙な光景なのは間違い無いだろう。
そんな文乃の気持ちに一切気づくことなく先輩は話を続けている。
どうしたものかと文乃が考えあぐねていると談話室の扉がゆっくりと開いた。
「た、太陽?」
「やぁ蓮!元気だった?」
先輩は立ち上がり、蓮くんに駆け寄っていく。
蓮くんも奏多がいることに気づいたからかいつもよりぎこちない笑顔ではあるが、それでも嬉しそうに先輩の抱擁を受け入れていた。
その流れから一つ、気づいたことがある。
勝手に太陽さんなんて名前をつけていたけれど本当に太陽さんだったのだ。
ここまで本人と名前がマッチすることがあるんだと感動した。
「えっと……ふみちゃんと……」
蓮くんはチラチラと伺うように奏多を見ていた。
奏多と会うのは扉前での時以来だからか、蓮は少し怯えている。
あの時の奏多は機嫌も悪かったし彼の初対面での怖さは文乃が一番知っていた。
「あ、私の友達の相馬奏多くん!」
蓮に奏多を紹介すると奏多は不機嫌のままそっぽむく。
無言で一度だけ蓮を見るが、見終わるとまた前に顔を戻す。
……奏多に握られたままの左手はいつ解放されるのだろうか。
「か、奏多くん……よろしく」と蓮はオドオドしながらも挨拶を返した。
言い終えるとすぐに太陽の後ろに隠れながら彼に話しかける。
「太陽……ボクの部屋に来るって言って全然来ないし、探しに降りたら談話室から声が聞こえてくるし……」
蓮の言葉に太陽は「あ」と小さく声を漏らし、申し訳なさそうな顔で首の後ろをさする。
「ごめん、彼女と出会った嬉しさで全部吹き飛んじゃってた」
恥ずかしげなく素直に語る様子に先輩の人柄が伝わってくる。
この人はどんなことにも素直で真っ直ぐなんだなぁと、自分にはないものを持っている彼に少しだけ憧れを持った。
「ふみちゃんと?」
太陽の言葉に少し引っかかったのか蓮は詳しく太陽に尋ねる。
その質問に、太陽はとても嬉しそうに笑いながら言ったのだ。
「彼女は僕の運命の人なんだ」
ピリッとした空気が談話室に流れる。
肌の表面が冷えていく空気なのに、文乃の体は変に熱く熱を帯び、
は、初耳なんですが?!
声にならなかった叫びが文乃の中で響いた。
「名前、文乃ちゃんって言うんだね!出会えて嬉しいな〜!」
なぜか文乃と奏多、謎の先輩の三人で談話室にいた。
頭の中がぐるぐるに回りながらもそうなってしまった経路を思い出すため頭を働かす。
あれ、なんでだっけ……確か先輩がもっと話したいからって私を談話室に誘ってくれて……奏多が対抗するみたいに反対の私の手を握って……。
だからって談話室の二人掛けソファーに三人で座る必要性が……?
二人用のソファーは大きめではあるものの、三人座るとそれなりに近い。
それなりにというか、間隔もない真横だ。
しかも、何故かこの二人は自分の左右の手をそれぞれ握ったまま離さない。
広い談話室でソファーも他にあるのに、そんな場所で一つのソファーに横並び一列だから会話を誰としてるの状態なんですが?!
目の前に三人掛けソファーもあるのになんで狭い方に座っているのか。
側から見たら奇妙な光景なのは間違い無いだろう。
そんな文乃の気持ちに一切気づくことなく先輩は話を続けている。
どうしたものかと文乃が考えあぐねていると談話室の扉がゆっくりと開いた。
「た、太陽?」
「やぁ蓮!元気だった?」
先輩は立ち上がり、蓮くんに駆け寄っていく。
蓮くんも奏多がいることに気づいたからかいつもよりぎこちない笑顔ではあるが、それでも嬉しそうに先輩の抱擁を受け入れていた。
その流れから一つ、気づいたことがある。
勝手に太陽さんなんて名前をつけていたけれど本当に太陽さんだったのだ。
ここまで本人と名前がマッチすることがあるんだと感動した。
「えっと……ふみちゃんと……」
蓮くんはチラチラと伺うように奏多を見ていた。
奏多と会うのは扉前での時以来だからか、蓮は少し怯えている。
あの時の奏多は機嫌も悪かったし彼の初対面での怖さは文乃が一番知っていた。
「あ、私の友達の相馬奏多くん!」
蓮に奏多を紹介すると奏多は不機嫌のままそっぽむく。
無言で一度だけ蓮を見るが、見終わるとまた前に顔を戻す。
……奏多に握られたままの左手はいつ解放されるのだろうか。
「か、奏多くん……よろしく」と蓮はオドオドしながらも挨拶を返した。
言い終えるとすぐに太陽の後ろに隠れながら彼に話しかける。
「太陽……ボクの部屋に来るって言って全然来ないし、探しに降りたら談話室から声が聞こえてくるし……」
蓮の言葉に太陽は「あ」と小さく声を漏らし、申し訳なさそうな顔で首の後ろをさする。
「ごめん、彼女と出会った嬉しさで全部吹き飛んじゃってた」
恥ずかしげなく素直に語る様子に先輩の人柄が伝わってくる。
この人はどんなことにも素直で真っ直ぐなんだなぁと、自分にはないものを持っている彼に少しだけ憧れを持った。
「ふみちゃんと?」
太陽の言葉に少し引っかかったのか蓮は詳しく太陽に尋ねる。
その質問に、太陽はとても嬉しそうに笑いながら言ったのだ。
「彼女は僕の運命の人なんだ」
ピリッとした空気が談話室に流れる。
肌の表面が冷えていく空気なのに、文乃の体は変に熱く熱を帯び、
は、初耳なんですが?!
声にならなかった叫びが文乃の中で響いた。



