引きこもって以来、初めての友達。
初めて。
家族と村田さん以外の連絡先。
文乃はスマホを眺めながらニヤニヤしていた。
「へへ……えへへ……」
こんなに嬉しい気持ちになったのは、小説家デビューした時以来かもしれない。
友達って何するんだろう?
一緒にご飯食べたり、遊んだり?
勉強……ってステラは授業がない……というより自由参加だから……。
考えてみると、全くこの学校の仕組みを知らないことに気づく。
今度紡くんにあったら聞いてみよう。
幸せな気持ちでベッドに転がっているとさっき紡に頼まれたことを思い出す。
「あ!村田さんに連絡しなくっちゃ……」
ベッドから起き上がり、デスクに座ると習慣のようにパソコンを開く。
橘冬樹として新作のプロットを確認、そのまま頰杖をついた。
※プロット: 物語の筋(ストーリー展開)や構想のこと
「んー……やっぱりなんか違う……」
何度も何度も試行錯誤して書き直してみるも、書き上げた物語は胸に響かない。
これじゃない、そう思った時は大体うまくいかないのだ。
どれだけ書き進んでいても書き直す。
自分がコレだと思えるものに出会えるまで。
それはデビュー前から続けてきた。
「でも、今回は何が違うのかもわからないよぉー……」
最近日課のようになってきている項垂れをやめ、スマホを触る。
紡くんのこと、村田さんに聞かなくちゃ。
文乃はスマホから村田の連絡先を選び、電話をかける。
通話はすぐに繋がった。
「もしもし?」
「あ、村田さん……お久しぶりです」
「あんた全然連絡よこさないで……まぁいいわ、それで?進捗は?」
ギクッと文乃の肩が飛び跳ねる。
「あーえーうー……」
「……その反応は大体進んでない時よね。もー1ヶ月よ!?」
「あはは……環境に慣れるのに時間がかかりまして……」
「……地味に何も言えないことを言うわよね、貴女。それで?友達の一人でもできたの?」
村田は本当に文乃を大切に思ってくれているようで、仕事の話より先に文乃の話を聞いてくれる。
昔から、村田さんは仕事でも私生活でも良き相談相手だ。
「あ、はい!できました!友達!」
「——ガタッ!!バザバサッ」
スピーカーの向こうから凄い勢いで椅子が下がる音と何か落ちる音が聞こえた。
初めて。
家族と村田さん以外の連絡先。
文乃はスマホを眺めながらニヤニヤしていた。
「へへ……えへへ……」
こんなに嬉しい気持ちになったのは、小説家デビューした時以来かもしれない。
友達って何するんだろう?
一緒にご飯食べたり、遊んだり?
勉強……ってステラは授業がない……というより自由参加だから……。
考えてみると、全くこの学校の仕組みを知らないことに気づく。
今度紡くんにあったら聞いてみよう。
幸せな気持ちでベッドに転がっているとさっき紡に頼まれたことを思い出す。
「あ!村田さんに連絡しなくっちゃ……」
ベッドから起き上がり、デスクに座ると習慣のようにパソコンを開く。
橘冬樹として新作のプロットを確認、そのまま頰杖をついた。
※プロット: 物語の筋(ストーリー展開)や構想のこと
「んー……やっぱりなんか違う……」
何度も何度も試行錯誤して書き直してみるも、書き上げた物語は胸に響かない。
これじゃない、そう思った時は大体うまくいかないのだ。
どれだけ書き進んでいても書き直す。
自分がコレだと思えるものに出会えるまで。
それはデビュー前から続けてきた。
「でも、今回は何が違うのかもわからないよぉー……」
最近日課のようになってきている項垂れをやめ、スマホを触る。
紡くんのこと、村田さんに聞かなくちゃ。
文乃はスマホから村田の連絡先を選び、電話をかける。
通話はすぐに繋がった。
「もしもし?」
「あ、村田さん……お久しぶりです」
「あんた全然連絡よこさないで……まぁいいわ、それで?進捗は?」
ギクッと文乃の肩が飛び跳ねる。
「あーえーうー……」
「……その反応は大体進んでない時よね。もー1ヶ月よ!?」
「あはは……環境に慣れるのに時間がかかりまして……」
「……地味に何も言えないことを言うわよね、貴女。それで?友達の一人でもできたの?」
村田は本当に文乃を大切に思ってくれているようで、仕事の話より先に文乃の話を聞いてくれる。
昔から、村田さんは仕事でも私生活でも良き相談相手だ。
「あ、はい!できました!友達!」
「——ガタッ!!バザバサッ」
スピーカーの向こうから凄い勢いで椅子が下がる音と何か落ちる音が聞こえた。



