「れ、零くん……っ! 離して、苦しいよ……っ」
起き上がろうと、彼の胸に両手を突いて力を込める。
だけど、零くんの長くて力強い両腕が、私の腰の後ろにガチッと回されて、ベッドの中で完全にホールドされた。
体全体がぴったりと密着して、彼のはだけた肌の熱量が、制服のシャツ越しに恐ろしいほど伝わってくる。
「はな……さねぇ、っ……。お前、さ……あいつの、彼女に……なんの、っ……? あ……?」
零くんの荒くて熱すぎる吐息が、ダイレクトに私の首元に触れて鳥肌が立つ。
熱で完全に理性を失い、酔っ払ったクズ狼みたいに上手く言葉が回っていない。
それなのに、私を抱きしめるその腕の力と独占欲だけは、本能むき出しで恐るべきほど暴走していた。
「ぜってぇ……ゆるさ、ねぇ……。一ノ瀬なんか、に……お前を、渡すわけ、ねぇだろ……っ」
「零くん……?」
「あいつのどこが、いいわけ……? 俺の方が……お前のこと、何倍も……っ、あ……ぁ、っ」



