「わぁ、お姉ちゃんの着物かわいー」
「つばさが女の子といる……あ、わかった!つばさの彼女だ!この前友達から聞いたぞ!」
「は!?あいつら……ってお前ら、そんなこと言いながら走り回んな!」
私を指して彼女と連呼しながら、再び走り回り出す子供たち。それを止めようと、和装だってこと忘れてるのかって思うような走り方をする貴公子。
……面白い。本気で追いかけてるんだもの。
「彼女!かのじょっ!つっばさの彼女!」
「ちげっ……違うっての!」
それから、貴公子は散々彼女だと騒ぐ子供たちを掴まえて大人しくさせるのに一苦労。
私も参戦して、違うよという話をするも納得されるまでなかなかの時間を要した。
「今日もお二方は仲良しですね」
話し方的に鼓さんだと思って、声がした方を向いたのに、そこには数名の鼓さんの教室に通ってるお母さん方がいて。
私たちがあたふたしてる間に教室が終わったのか、ぞろぞろと集まって来た。
「今日はお姉ちゃんにも遊んでもらったー」
「良かったねぇ」
子供たちがお母さんのもとへと駆け出し、そのまま帰っていくのを見送ってから、私たちはいつものレッスン部屋へと向かった。
……何か、こそこそと話されている気配を感じながら。



