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仮病を使ってレッスンを休んだのが、十二月最後のレッスンだった。
年明けは旅館も貴公子たちも家柄的に忙しいからとレッスンは行われず、その間にも貴公子のことを考える時間が増えている自分をなんとかしたくて、いつもより旅館の手伝いに精を出していた。
新年の挨拶はきちんとしなければと、杏奈には勿論、貴公子にもしたわけだけど。
連絡は今年もよろしく、と明けた日の一日で終わっている。
最初こそ、何か送ろうと考えたりもしたものの気持ちを吹っ切るにはしない方がいいと、メッセージ欄は更新されないまま。
学校では学年が違うから移動のタイミングとかがあわなければ、姿を見ることはなくて。
一月は落ち着いた後半の二週だけ、貴公子を意識せず、花だけ見つめることで乗り切った。
会えない期間があったからか、やけにレッスン時に高鳴っていた心臓は無視しながら。
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一月は怒涛の勢いで過ぎていき、卒業まで約一ヶ月となった。
華道の成績が三年の終わりにかけてよくなっていたのに──
『皆森さん、この間のお花は素敵だったけれども……今日はどうされまして?』
『え、どうとは?』
『……ふぅ』
今日はため息をつかれてしまう始末だった。



