──そして、直後に猛省した私を杏奈はニヤニヤとしながら励ましてるのか分からない言葉をかけてきた。
立ち直りはしないけど、貴公子も文化祭の準備があるから、早めに聞いておこうと昼休みに教室へと向かった。
「……あれ」
一通り教室を見渡すも、貴公子はいない。
出直すか、後から連絡して伝えるか……。
踵を返そうとすれば、後ろから肩を叩かれた。
貴公子かと思って振り向くも、知らない男子。
「どうかしたんすか?皆森、先輩っすよね?椿冴のやつなら今はいな──」
「皆森」
またも後ろからの声に、貴公子だと確信して振り返る。
「わりぃ、どうした」
「あ、えっと……ちょいとご相談というか」
「相談?……ならこっちで聞く」
すたすたと歩き始める貴公子。
私は男の子に頭を下げて、後を追った。
外階段に出て階段へと座る貴公子に、私はドアを閉めた。
……なんか、不思議。
貴公子と二人になると肩の力が抜けるみたいな感覚。
でもそんなこと思ってられないんだった。
例の話を告げようとするもなんか頼みごとを貴公子にすることに恥ずかしさみたいなものが込み上げてくる……。
「らしくねぇな。もじもじして……なんだよ」
「その、ぶ、ぶ……」
「は?」
噛み噛みな私に、貴公子は不思議そうな顔をする。



