好きになったのは大嫌いな先生



光希ちゃんの診察が終わって、先に光希ちゃんを教室に戻して、部屋には秀くんと看護師さんと私だけ。私も一緒に教室に戻りたいけど、教師としてお礼の挨拶くらいは言っておかないと。

「今日はありがとうございました。…秀くんお医者さんになってたんだね。」

「…フフッ。そう、美奈の嫌いな医者になっちゃった。笑 もう今日の美奈見てたら、相変わらず医者が嫌いなのバレバレだったよ」

ニヤッと悪い顔をして笑う秀くん。生まれつき体が弱くて、お母さんと闘病してたの秀くんもよく見ていたから、私の病気のこととか病院が嫌いなこととか全部バレてる。

「そんなことより美奈が学校の先生になってるなんて、そっちこそ驚いたよ。背が小さすぎて生徒か先生か分からないな。笑」

「…うるさい。」

そう、私は産まれから小さかったからか今も身長は145センチくらいしかない。

「そして相変わらずガリガリだけど、ちゃんと飯食ってるの?」

なんか、少しだけ秀くんの中の医者のスイッチが入ってきている気がする。

「ちゃんと食べてるよ。小さい頃から結構食べてもあんまり太らないんだよね。…あっ、次のクラスの子達来たみたいだから私戻るね。…秀くんもお医者さんなんて忙しいだろうけど体に気を付けて、お仕事頑張ってね。」

教室の外の廊下がザワザワとしてきて次のクラスの子達が来た。このまま会話をしていると、秀くんも私の病気のこと知っているから、そのことに話が行きそうで怖くて、急いで教室を出た。

「…はぁー…」

教室を出た瞬間一気に気が抜ける。
まさかこんなところでこんな形で秀くんと再開するとは思っていなかったけども、とりあえずドキドキの健診が終わって一安心。