好きになったのは大嫌いな先生



健斗さんと一緒に病棟に向かって、大部屋に案内された。

「ごめんね。今個室空いてなくて大部屋なんだけど。」

「1人だと余計不安になりそうだから、大丈夫です。」

窓側のベッドに案内された。一旦着替えたり荷物整理しててと言われ、体がこわいのもあってゆっくりと行動する。

「どう?ちょっと整理できた?」

健斗さんが戻ってきた。

「はい。だいたいはできました」

「おっけい。そしたらね、ちょっとこっちに一緒に来て欲しいんだよね。」

そう言われて、ついていくとナースステーションの中に入り、その中にある一つの部屋に入ろうとする。

そこには処置室と赤字で書かれている。
ナースステーションに入った時点でなんとなく感じてはいたけど、これはもう何か検査をされるやつだ。

一気に子供の頃の入院してた時の嫌な記憶が蘇ってきて、部屋の扉の前で足が止まって体が震える。

「美奈ちゃん、怖いよね。ゆっくりでいいよ?」

健斗さんが背中をゆっくり撫でてくれる。心臓はバクバクで今にでも大泣きして逃げ出したいくらいだけど、私ももう20歳過ぎ。ナースステーションのこんなに看護師さん達がある前で大騒ぎするのは恥ずかしすぎる。

健斗さんのことも困らせたくなくて、強がって処置室に足を踏み入れた。