好きになったのは大嫌いな先生



少し待ってると、どこがで見覚えのある男の看護師さんが出てきた。

「お久しぶりです。覚えてるかな?ほら、学校の検診の時にいたんだけど!」

「あっ!…こんにちは。」

そうだ!検診の時に愁くんと一緒に来てた看護師さんだ。優しそうな爽やかな笑顔が眩しい。

「待ってたよー。ちゃんと来てくれて良かった。こっちの部屋に入って。」

看護師さんのペースに乗せられて、診察室に案内された。まだ愁くんはいないみたい。

「今日は体の調子はどう?先生今診察中だから、もう少し待っててもらうんだけどね、具合悪かったらベッド横になってていいよ?」

「いや、大丈夫です。」

そう言って椅子に座らせてもらう。緊張で体が震える。
震えを抑えるために膝の上に乗せた荷物を必死に握りしめる。

「ふふっ。大丈夫?そんなに緊張しないで楽にして。ゆっくり深呼吸だよ。美奈ちゃん今日逃げないでここまでちゃんときてくれたし、先生怒ったりしないから大丈夫。」

そう言って看護師さんが背中をさすってくれる。

「そういえば自己紹介まだだったよね?俺の名前は島野健斗。先生と同い年なんだよね。よろしくね。何かあったらいつでも何でも言ってくれていいからね。」

「…よろしくお願いします。」

健斗さんは私の緊張を解くように話してくれた。