好きになったのは大嫌いな先生



運命の入院の日。

朝は愁くんのお許しをもらって、職場にちょっと顔お出していろいろ引き継ぎをして家に戻ってきた。

これからタクシーで愁くんに言われた病院に向かう。
迎えにくるって言ってくれたけど、仕事もあるだろうしそんな迷惑はかけられない。

私だってもう二十歳を超えた大人になったんだから、これくらいしっかりしないと。

そう心の中では思ってるけど、いざタクシーで目的地に着くと、大嫌いな病院の前で体が震える。

てか愁くんの働いてる病院でかすぎ!!!
立派な大学病院。

一旦心を落ち着かせたくて、外にあるベンチに座って深呼吸をする。

逃げ出したい…

そんなことを考えてるとスマホのラインがなった。

「まだ着かないの?外来で待ってるから。」

もちろん愁くんから。どっかからか見られてるんじゃないかっていうくらいのタイミングで連絡が来て、動揺してしまう。

もう逃げることはできないよね。

そう腹を括って大きく息を吐いて、院内に入る。病院のなかってだけでドキドキが止まらなくて、早足で愁何に言われた外来に向かった。

午前なのもあってか待合室は人でいっぱい。
とりあえず受付に声かければいいのかな?

「あの…今日入院の予定で…」

「あっ!松下美奈さんですね?少々お待ちください」

蚊の鳴くような小さな声で優しそうな受付の人に声をかけると、待ってましたと言わんばかりの反応。