好きになったのは大嫌いな先生



「熱以外は?どこが具合悪いの?」

「…頭が痛いのと…体が重たい」

「美奈さ、今日だけじゃなくて最近ずっと調子悪いんじゃないの?」

「……」

「前学校検診で会った時も、昨日の飲み会もすごい顔色悪かったよ?」

もう体調の悪さなんてばれてるのに、首を横にふる。

「こら。美奈の悪いくせ。嘘ついてるとすぐ目を逸らす。ちゃんとこっち見て。」

愁くんの顔を見ると全部お見透かされてる気がして、嘘なんてつけない。

「いつから体調悪いの?」

「…もう2、3年前から体調は悪い。」

「病院はいつから行ってないの?」

「…お母さんが死んでからずっと。」

「はぁ…何で?何でそうなるの??美奈の持ってる病気は普通の病気と違う。白血病は放っておいたら命に関わる病気だってことくらい、美奈が1番分かってるでしょ?」

怒ってる愁くんが怖くて、涙が出てくる。

「もう今はなに言ってもだめだな。今から病院行って検査入院するよ。」

「えっ!?入院!?…やだっ!やだやだやだっ!!」

「これからは俺が美奈の主治医になるから。今まで何年も病院行ってないんだもん、入院になっても文句なんて言えないだろ。」

「むりっ!やだやだやだっ!!!グズっ…愁くんお願いっ!ごめんなさいっ!今までのこと謝るからぁ!!!グズッ…入院だけはやだっ!!!」

本当に入院だけは嫌だ。必死に愁くんにしがみつく。

「…じゃあ今日はこの家に泊まれ。」

「えっ!?ここに泊まるの!?」

「嫌なら今から病院行って入院でいい。」

「いやっ!泊まります!泊まらせてください!」

はぁ…これからどうなるか分からないけど、とりあえず入院だけは避けることができそうで一安心。