愁サイド
今日は半ば強引に友達に連れてこられた合コン。あんま乗る気にはならない。
けど、女子たちが入ってきた途端見たことのある人と目が合う。…なんで美奈がこんなところにいるんだよ。
俺と目があった実奈は罰が悪そうな顔をして、俺のことも知らない人だとみんなに言って、あからさまに避けられてる。
顔色が悪いのにビールまで飲んで…ビールを飲むのを止めたかったけど、必死にその気持ちを抑えた。
学校の検診で再開した時から思ってるけど、きっと美奈は体調はよくないと思う。それでいて病院にもちゃんと通ってない。だから医者になった俺は避けられてるんだよな。
目の前にいる女の子と喋っていると、気分の悪そうな美奈が席を立って出ていった。
「俺ちょっとトイレ行ってくる」
外に行った美奈の後を追うと衝撃的な光景。あいつまさかタバコ吸ってんのか??
タバコを取り上げるとバツが悪そうにしてる美奈。お酒ならまだ許せるけど、喘息持っててのタバコは絶対ダメだろ。
色々と問い詰めると、もう病気は治ったとか言い出し。喘息も白血病も、仮に治っても生涯定期検査を続けて付き合っていく病気だから。
絶対病院に行ってないのはバレバレ。どれくらい受診してないか知らないけど、手遅れになる前に今の美奈の体の状態が知りたくて…でも今日のこの感じでは病院受診を説得することは無理だと思い、明日のランチの約束をした。
明日絶対に説得して病院来てもらおう。
それにしてもタクシーで他愛もない話をした時の美奈が可愛かった。小さくて華奢で弱々しくも見えて…抱きしめたくなる衝動を抑えた。
