好きになったのは大嫌いな先生



店の外に出て冷たい風に当たると気持ちいい。少し気分は悪いけど、気持ちよく酔ってることもあって少しタバコを吸いたくなった。

そう、喘息持ちの私だけど前職場の人からタバコ勧められて、渋々一本吸ったらハマってしまい…喘息持ちという罪悪感から毎日は吸わないかけど、こういう飲んだ時とかはたまーに吸いたくなる。

愁くんも目の前の女の子と話し込んでて、今は来ることないだろうし一本吸おうかな。

そう思い、店の前にしゃがみタバコを出してライターで火を付けようとした。すると急に誰かにタバコを取り上げられた。

「…えっ??」

驚いて見上げるとそこには愁くん…

「なにしてんの?」

愁くんの低い声が響き渡る。

「あっ…いや…ちょっと…一本だけ吸おうかな…なんて思って。…それよりさっ!またまた愁くんに会うなんて偶然すぎない!?」

この状況最悪すぎて、どうにか話題を変えたいと試みるけどそんな上手くは行かなくて。

「タバコはいつから吸ってるの?」

すぐに話を戻されてしまった。

「一年前…くらい?けどお酒飲んだ時とか月に何回とかの頻度だよ??」

「頻度の問題じゃないだろ。喘息は?」

「…もう治ったよ。白血病だって中学の時に治療して治ってるしね。もう愁くんと会わなくなって10年近く経ってるよ?私も小さい頃みたいに病弱じゃないから大丈夫だよ。」

怒ってる愁くんをどうにかしたくて笑ってみせる。

「喘息に完治って言葉はないから。喘息はずっと付き合っていかないといけない病気なの。白血病だって一度治ったからって終わりじゃなくて、再発する人もたくさんいる。ちゃんと定期検診行ってるんだろうな?」

「…せっかくの飲み会で、せっかくの再会なのにそんなお医者さんモードの愁くんとお話ししたくない。」