「お、お仕置きって何!?私は起こしてあげただけだし、先に仕掛けてきたのは千影くんの方でしょ!」
胸元を押して抵抗しようとするけれど、男の子の力には全然敵わない。
千影くんは私を抱きつぶしたまま、首筋にふにふに、と自分の額を押し当ててきた。
まるで甘える大型犬みたいだ。
「……だって、亜子が可愛すぎるのが悪い」
「な、何言ってるの……!」
「……ねぇ、亜子ちゃん」
千影くんが少し身体を離して、上から私を覗き込んできた。
前髪の隙間から覗くその瞳は、いつの間にかすっかり覚醒していて、熱を帯びている。
「俺のこと好き?」
「うん、好きだよ」
恥ずかしさを隠すために、なるべく普通を装って答える。

