恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】

泣きすぎて身体が怠い。
瞼が何回も落ちて、意識が真っ暗になる。
◇◇◇
真っ暗闇の中をひたすら歩いている。
出口らしき場所はどこにも見当たらない。
突然現れたドアを開くと、場面が切り替わる。
数人の子供が目の前で、私を指差して笑っている。嫌な予感がして、入ってきたドアを探すがどこにも見当たらない。
突然、身体に衝撃が走る。
「痛い!」
足元に視線を落とすと、私の身体にぶつかった小石が地面にパラパラと落ちている。
「……止めてよ!」
どんなに懇願しても、その行為が止まる事はない。
真ん中にいた男の子が、地面から石を拾って私に投げた。
顔に衝撃が走る——
こめかみを生温い液体が伝う感触がして、地面に真っ赤な血がポタポタと落ちた。
石を投げた男の子は、泣きそうな表情で私を見ている。
最後には、その場から走り去った。
「……美月」
大切な人の声がする。
誰かは分からないのに、愛おしい。
この人に会いたい——
強く願った瞬間、ゆっくり瞼が開く。
目の前には、心配そうな顔の凪くん。
「うなされていたけど、大丈夫?」
「……はい」
呼吸が上手く出来なくて、目の前の凪くんの胸元におでこを付けた。
動悸が治まっていく。
呼吸が楽になる。
「……ちょっと、怖い夢見て」
凪くんは私の涙を指先で拭う。
そのまま、身体を引き寄せられ抱き締められた。
「……落ち着くまで、傍に居るよ」
そう言われた直後に、チャイムの音が鳴り響く。
「今って、何時限目でしようか?」
「……分からない」
「……今日は授業に出てないですね」
二人顔を見合わせて、笑う。