颯さんの手が私の方に伸びてきた瞬間、身体を勢い良く引っ張られる。
「だ〜から!美月に触らないで!」
凪くんの胸元に私のおでこが当たった。
「……うーん。それは、美月ちゃんが決める事だと思うけど」
勇気を出さなきゃいけない。
ごくりと、唾を飲み込んで口を開く。
「……颯さん」
「どうしたの?」
「……帰ってください」
そう言った瞬間、屋上が笑い声で包まれた。
「帰って欲しいみたいだし」
「颯が女に振られるの始めて見たんだけど!」
「なんか、親近感湧くわ!」
颯さんの目が鋭くなり、場が静まり返る。
「俺、話があるだけなんだけど?」
無造作なウルフヘアの隙間から覗く目は笑っていた。
震える唇をどうにか動かす。
「……用事だけ話してください」
颯さんは凪くんを見て口角を持ち上げた。
「凪くん。ちょっと美月ちゃんに触るけど怒らないでね?」
私にゆっくり近付いて来た颯さん。
腕が伸びて来たかと思ったら、視界が歪む。
眼鏡がないと、周りの状況を把握出来ない。
「……あのさ」
「……はい?」
「美月ちゃんのこめかみの傷、誰が付けたの?」
「だ〜から!美月に触らないで!」
凪くんの胸元に私のおでこが当たった。
「……うーん。それは、美月ちゃんが決める事だと思うけど」
勇気を出さなきゃいけない。
ごくりと、唾を飲み込んで口を開く。
「……颯さん」
「どうしたの?」
「……帰ってください」
そう言った瞬間、屋上が笑い声で包まれた。
「帰って欲しいみたいだし」
「颯が女に振られるの始めて見たんだけど!」
「なんか、親近感湧くわ!」
颯さんの目が鋭くなり、場が静まり返る。
「俺、話があるだけなんだけど?」
無造作なウルフヘアの隙間から覗く目は笑っていた。
震える唇をどうにか動かす。
「……用事だけ話してください」
颯さんは凪くんを見て口角を持ち上げた。
「凪くん。ちょっと美月ちゃんに触るけど怒らないでね?」
私にゆっくり近付いて来た颯さん。
腕が伸びて来たかと思ったら、視界が歪む。
眼鏡がないと、周りの状況を把握出来ない。
「……あのさ」
「……はい?」
「美月ちゃんのこめかみの傷、誰が付けたの?」



