「……弱いなんて思ってないですよ」
「……怖くて堪らない」
凪くんがそう言葉にした瞬間、指先にぎゅっと力が込められた。
「……お願いだから、……居なくならないで」
凪くんの懇願するような瞳に、息を呑んだ。
金属を擦るような音が聞こえて、振り返る。
屋上の扉が開き、全く知らない男が姿を現した。
大股で、ゆっくりこちらに近付いて来る。
その鋭い目は凪くんを捉えていた。
凪くんは、ゆっくりと立ち上がり唇を動かす。
「なんか用?」
その声に、さっきまでの弱々しさはない。
「お前が、凪?」
凪くんは、小さく首を傾けた。
「あんた、誰?」
男はポケットからスマホを取り出し、どこかに電話をする。
呼び出し音が微かに耳に届いた後に、誰かと話し始めた。
ゴクリと唾を飲み込んだ。
「多分居た。屋上」
胸が変に脈打ち、不安だけが残される。
私は震える唇を必死に動かし、凪くんに視線を向けた。
「……凪くん。屋上から出ましょう」
凪くんは、目を細める。
その表情はあまりに儚くて、今にも消えてしまいそうに見えた。
「あのさ!美月だけここから出してくれない?」
男が私を見て、口角を歪ませた。
「……私、ここにいます!」
そう言葉にした瞬間、再度扉が開く。
知らない男が二人。そして、颯さん。
「美月ちゃん」
「……はい」
「俺、次の授業終わったら迎えに行くって言ったよね?」
「……はい」
「何で、約束守れない訳?」
颯さんは、私の目の前まで来るとポケットに手を入れた。
ポケットから出てきた手には、棒付きのキャンディーが握られている。
「怒ってごめん。甘いものでも食べて」
目を細めながら口を開く。
「俺は、嫉妬深くないから大丈夫だよ」
「……怖くて堪らない」
凪くんがそう言葉にした瞬間、指先にぎゅっと力が込められた。
「……お願いだから、……居なくならないで」
凪くんの懇願するような瞳に、息を呑んだ。
金属を擦るような音が聞こえて、振り返る。
屋上の扉が開き、全く知らない男が姿を現した。
大股で、ゆっくりこちらに近付いて来る。
その鋭い目は凪くんを捉えていた。
凪くんは、ゆっくりと立ち上がり唇を動かす。
「なんか用?」
その声に、さっきまでの弱々しさはない。
「お前が、凪?」
凪くんは、小さく首を傾けた。
「あんた、誰?」
男はポケットからスマホを取り出し、どこかに電話をする。
呼び出し音が微かに耳に届いた後に、誰かと話し始めた。
ゴクリと唾を飲み込んだ。
「多分居た。屋上」
胸が変に脈打ち、不安だけが残される。
私は震える唇を必死に動かし、凪くんに視線を向けた。
「……凪くん。屋上から出ましょう」
凪くんは、目を細める。
その表情はあまりに儚くて、今にも消えてしまいそうに見えた。
「あのさ!美月だけここから出してくれない?」
男が私を見て、口角を歪ませた。
「……私、ここにいます!」
そう言葉にした瞬間、再度扉が開く。
知らない男が二人。そして、颯さん。
「美月ちゃん」
「……はい」
「俺、次の授業終わったら迎えに行くって言ったよね?」
「……はい」
「何で、約束守れない訳?」
颯さんは、私の目の前まで来るとポケットに手を入れた。
ポケットから出てきた手には、棒付きのキャンディーが握られている。
「怒ってごめん。甘いものでも食べて」
目を細めながら口を開く。
「俺は、嫉妬深くないから大丈夫だよ」



