恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】

昨日は帰る理由を言えないまま、また凪くんの家に泊まってしまった。
制服に着替えてキッチンに向かうと、迅さんがコーヒーを飲んでいる。
「……パン焼けてるよ」
そういえば、前にも起きたらパンの焼けた匂いがした記憶が。
「パン迅さんが焼いたんですか?」
「……うん」
大きなお皿に様々なパンが乗せられている。
「……好きに食べて」
そう言ったかと思ったら、目の前に紅茶が置かれた。
「ありがとうございます!」
凪くんが起きてきて、席に付く。
「……いつものクロワッサン」
そう言うと、凪くんの前にクロワッサンと紅茶が置かれた。
クロワッサンには生クリームがたっぷり入っている。
迅さんは、パン屋さんみたいだ。 
贅沢な朝を過ごし、三人で学校に向かう。
凪くん達のマンションは本当に学校に近い。
校門を入ると、迅さんとは別れた。
「……じゃあ、またあとで」
「はい」
「迅またぁ〜」
凪くんと二人で一年生の教室へ向かう。
靴箱に着くと上履きに履き替える。
そのまま、教室に向かい歩いた。
教室に入るドアの前に人だかりが出来ている。集まってるのは何故か女の子ばかりだ。
不思議に思って、人だかりを覗き込む。
その中心に居るのは、颯さん。
颯さんと視線が重なると、手を軽く振りながらこちらに近付いて来た。
「……ちょっと話ししよう」
「……はい?」
意味が分からずに、凪くんに視線を送る。
にこにこしているが、明らかに不機嫌だ。