恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】

女の子の方が顔を上げると、凪くんに視線を向けた。
「あ、あの子。うちの学校の一年生〜」
「……ふーん。よく、知ってるね」
「かっこいいで有名だよ」
男の方がゆっくりと顔を上げる。
色素の薄い肌。
切れ長で眠たげな目。
無造作なウルフヘアの隙間から覗くその目が、妙に気になった。
男は口角を微かに持ち上げる。
「……俺より?」
「颯(はやて)には勝てないよ〜!」
「……だよね」
凄い自信家だ。
凪くんは気にする様子も無く、花火を袋から取り出している。
「美月〜っ!花火しよう!!」
でも、私はこの男から目が離せない。
知らない人のはずなのに、胸に得体の知れない恐怖心が落ちる。
——怖い。
私の中の何かが、そう叫んでいた。